15秒でツカみ90秒でオトすアサーティブ交渉術

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2006/11/01 記

読了。コミュニケーション術解説本。思っていたよりも軽めの内容で2~3時間ほどで読み終わった。サッと読んで気がつけば試してみる、のような位置づけなのだろう。自己アピールが鼻につくところもあるが概ねすんなり読めた。興味があって、それに見合うと思うのなら著者の研修を受けてみるのも良いかもしれない。

まず最初に自己主張の心得から。相手を圧倒するのでも、相手に対して萎縮するのでもなく、そして上手に話すのではなく、きちんと聴いてもらえることを目標にせよ、と始まる。次いで相手の関心を引くのに15秒、相手の気持ちを引き寄せる90秒、と本書のタイトルにもなっている交渉術を解説する。更に効果的な断り方や、そのための訓練方法、チェックポイントをまとめて一冊の本となっている。やはり、コンパクトだ。

ポイントは15秒の自己紹介と、3秒の間、だろうか。短すぎたり長すぎたりする自己紹介は聞いてもらえないだけでなく覚えてすらもらえない。そして人間が集中して何かを聞いていられるのは約15秒という学説。この二つをもちいて、15秒でどこまで効果的に相手の関心を引けるかを解説している。そして『3秒の間』とは、相手への質問をしたあとに、どれだけ短くても3秒待つことによって参加意識を持ってもらえる、という一つのテクニックのことだ。ただ話すだけではなく、聞いてもらえることを目標とするなら、なるほど、確かに有用な技術だ。

そして後はその実践方法。この手軽さは結構良いかもしれない。しゃべるのは苦痛じゃないが他人との折衝は苦手だ、と思っている人にオススメだ。逆に、データを元にした研究結果というまとめ方ではないので、物足りない人もいるかも知れないが。それでもちょっと試すには悪くはない。変化を付けてみたいのであれば、試してみるのはどうだろうか。

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