SWORD FISH

2005/04/29 日本テレビ放送版
2005/05/09 記
 容赦なく残酷でニヤリともしないジョン・トラボルタが印象的。「サタデーナイトフィーバー」を見たことのない僕にとって、ジョン・トラボルタはタフでクールな極悪人役、という印象の方が強い。そして、主人公である凄腕ハッカーだが、その設定の割にはコンピュータをいじっているシーンがあまりなく、けれど、他のコンピュータに不正に侵入しているシーンなんて映像としては地味でしかなく、そう考えるとしょうがないような気持ちになってくる。プログラムを組んでいる最中なんてのは、結局、本人の興奮とは裏腹に見た目はひたすら地味でしかないのだ。つか、プログラマにとって、最も興奮する瞬間というのは「クールな実装方法」を思いついたときであり、決してコーディングしている最中ではないことを考えると、見た目がひたすら地味なのはしょうがない気もする。小説家が小説を書いているシーンを演出するようなモンだ。真っ当にひねっても派手になりようがない。

 そう言う地味な所をジョン・トラボルタがド派手にクールにM60をブッ放して盛り上げてくれるのだが、なにかしら印象に残る物がないのは、ハリウッド的というか、いつもの事というか。ま、そう言うことを考えずに娯楽として楽しめれば、それで良いのだろう。そしてもちろん、十分に楽しませてくれるだけの内容がこれには込められている。
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